バイブロハンマは、杭の打込み・引抜きに広く用いられる施工機械です。
しかし実際の現場では、標準的な施工条件ばかりとは限りません。
・海上・軟弱地盤で施工したい
・斜杭を打設したい
・硬質地盤に対応したい
・上空制限のある現場に対応したい
このような条件下では、バイブロハンマの応用施工法が活用されます。
本記事では、代表的な応用施工法を整理します。
斜杭施工が必要な現場では
斜杭打ち込み施工法


橋梁や特殊構造物では、杭を斜めに打設する必要があります。
バイブロハンマの振動を緩衝する装置や本体の改良により、最大約20度の斜杭施工が可能となっています。
施工性と経済性を維持しながら、設計条件に対応できる点が特長です。
軟弱地盤を改良したい場合
地盤改良工法への活用

サンドコンパクション工法やサンドドレーン工法では、先閉じケーシングの打込み・引抜きにバイブロハンマが用いられます。
陸上・海上を問わず、軟弱地盤の改良施工に活用されており、施工効率の向上に寄与しています。
サンドコンパクション工法やサンドドレーン工法では、先閉じケーシングの打込み・引抜きにバイブロハンマが用いられます。
陸上・海上を問わず、軟弱地盤の改良施工に活用されており、施工効率の向上に寄与しています。
上空制限への対応したい場合



CHVは、起振機およびチャック中央部に「センターホール(中抜き構造)」を設けたバイブロハンマです。ここのセンターホール部に鋼材(鋼矢板・H形鋼杭)を上部から挿入する構造とすることで、従来のバイブロハンマでは対応が難しかった上空制限下での施工が可能となります。特に、空頭高さ約3.5~4.0mといった厳しい条件においても施工が可能であり、橋梁下・高架下・屋内など、上空制約のある現場において有効です。
硬質地盤・砂礫層への対応
ウォータジェットカッタ併用工法



バイブロハンマとウォータジェットを組み合わせた複合工法です。
岩盤や砂礫地盤を含む硬質地盤でも、振動のみの場合より施工性を高めることができます。
低振動・低騒音での施工が可能で、経済性にも優れています。
一部機種では、水の代わりにセメントミルクを圧送し、グラウト施工へ切り替えることも可能です。
高支持力を確保したい場合
RSプラス工法

RSプラス工法は、リブプレート付き鋼管杭とウォータジェット併用バイブロハンマ工法を組み合わせた高支持力工法です。
杭先端からウォータージェットを噴射しながら打設した後、セメントミルクの高圧噴射により根固め球根を形成します。さらに杭周囲にも充填を行い、地盤と一体化させます。
このようにして、高い支持力と優れた施工性を兼ね備えた工法です。

まとめ
バイブロハンマは、単なる杭打ち機械ではなく、
現場条件に応じてさまざまな施工方法へ応用できる技術基盤でもあります。
・斜杭施工
・軟弱地盤改良
・上空制限への対応
・硬質地盤への対応
など、条件が厳しい現場ほど、その応用性が活きます。
工法を検討する際には、単に「打てるかどうか」だけでなく、
どの施工方法が最適かという視点で比較検討することが重要です。